モバイル端末には必須のワンゲートロジック

ワンゲートロジックとは、1ゲートのみを搭載した汎用ロジックICのことです。一般的な汎用ロジックICは、ANDやORなど入出力に計3ピンを必要とするものは4ゲート、インバータやバッファなど計2ピン必要なものは6ゲートが内蔵されています。
ゲート数が多いほど回路追加には柔軟に対応できる反面、必然的に実装面積が大きくなるため、1ロジックのみ追加したい場合、スマートフォンのような小型電子機器には向きません。
1ゲートのみで構成されているため、ANDやORなど入力2ピンと出力1ピンで構成されるものでも入出力で計3ピン、電源とグランドを加えたわずか5ピンで済み、実装面積は極小となります。近年は1ミリ角のICも販売され、モバイル端末や無線機器等、いろいろな場面で広く利用されています。

実装面積を抑えることが最大のメリット

ワンゲートロジックの使用は、モバイル端末や回路追加の際に威力を発揮します。パッケージ開発では常に新しい機能が要求される反面、年々サイズの小型化が進み、高集積化や高密度化が加速しています。
このため、不具合等によりハード的な回路追加が発生した場合、ICの追加は難しいことがほとんどです。FPGAの改版のみで済む場合は回路の追加を必要としませんが、FPGA周辺以外の回路でパターンを引き回せない場合や、空きピンが存在せず外付け部品を追加せざるを得ない場合も存在します。
このようなケースを見越し、設計段階で予め空きパッドを用意しておけば、不具合発生時に外付け回路として実装し、負担の少ない改造のみで対応することが可能となります。
1ミリ角であれば実装面積は僅か1平方ミリメートル、他の部品との余裕を考慮してもなお実装面積に与える影響は小さいため、フレキシブルに対応することができます。

ワンゲートロジック使用時の注意点

パッケージのデバッグ作業で不具合が判明した場合、多くは技術者が半田づけによって、手作業で部品実装を行います。特に1ミリ角のロジックICを使用した場合は実装面積が極小で済む反面、改造の際には従来品に比べより高度な技術が必要となるため、電子顕微鏡の併用も考慮します。
外付け回路となるため、必然的にノイズの影響も無視できないレベルとなります。特に改造で対応する場合はパターンではなく布線での配線となり、周辺のデバイスが発するノイズを拾いやすくなることから、誤動作の原因となることも少なくありません。
布線ルートは可能な限り最短とし、ノイズの影響を受けないよう熟慮することも重要です。複数の信号線が同時に変化するデータバスの周辺や、高周波信号の生成源であるクロックジェネレータ等の周辺は避けるようにします。